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沿革

沿革

第二次世界大戦による興廃の中から復興が軌道に乗り始めた1950年代初めに《蛾類同志会》として発足しました。蝶にくらべて遥かに研究の遅れている蛾の分野において、研究者間の相互の連絡や資料交換を図る組織をもちたいという、当時の少壮研究者が中心となって東京で結成されました。1953年11月には会報『TINEA』の第1巻第1号が発行され、つづいて翌1954年8月には和文会誌『蛾類同志会通信』が発行されました。さらに1955年11月からは、会員相互間での情報交換と知識の普及を目的として蛾類談話会が定期的に開催されるようになりました。まだ、原色写真の蛾類図鑑はなく、日本の蛾を同定するのにも大変不便な時代でした。幼虫の生態も未知なことばかりの状況でした。

その後、1960年からは会名を《日本蛾類学会》と改め、新タクサの記載やレビジョンを中心とした国際的な学術論文誌『TINEA』と、新知見や和文報告が主体の会誌『蛾類通信』の2種類の定期刊行物を発行するとともに、例会を定期的に開催しています。現在では、日本産の蛾類に関する論文や記事だけではなく、日本と関連性のある周辺地域の蛾類に関する論文や記事も掲載しています。会の年間活動としては、『TINEA』を年2冊、『蛾類通信』を年5冊、『会報』を5回発行し、また総会と3回の例会(うち1回は採集会)を開催しています。

設立当時の1953年の会員は60名程でしたが、現在では約300名に発展し、プロフェッショナル蛾屋とアマチュア蛾屋とがバランス良く融合して、着実な活動を続けています。その成果は国内外から高く評価されており、海外の研究者との交流も盛んです。

歴代会長

第1代会長: 河田 党 第4代会長: 井上 寛 第7代会長: 神保一義
第2代会長: 八木誠政 第5代会長: 杉 繁郎 第8代会長: 中島秀雄
第3代会長: 南川仁博 第6代会長: 川辺 湛 第9代会長: 岸田泰則

Last update: 15 Oct, 2019