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第54回 みくに会報告

54回目のみくに会は2025年6月28~29日にかけて群馬県の群馬県片品村のホテル星亭で実施されました。参加者は老若男女総勢57名と大盛況で,天候にも恵まれ採集の成果は上々でした。

また,昨年度から引き続き「Moth Blitz」と題して参加者有志による独自の蛾類相調査も実施しました。今回は、19:00~翌7:00までの12時間以内にホテル周辺で採集または撮影した蛾類を記録しました。それらの目録は別の機会に報告予定です。

1日目:16時ごろまでには参加者の方もほぼ集まり,夕食までに各々ライトトラップの設営を済ませましたが、今回は、使用機材が十人十色でまるで「ライトトラップ見本市」の様相を呈していました。ホテルは標高1100mほどに位置するため夜間の低温が心配されましたが,幸いにも当日の気温は大きく下がらず風もほぼないという蛾類の採集にとっては、絶好のコンディションに。幕には時間を追うごとに大小様々な蛾類が集まりました。一方,ホテル内を覗くと「採集」よりも「採酒!」に励まれる方たちの姿もいつものことながら見られていました。

2日目:朝食の後,広間を利用してミーティングが開始されました。まずは昨夜に採集された珍しい種とその採集者を称える「珍品賞」が発表され、今回はヘリボシキノコヨトウ,マツクロスズメ,ノギクメムシガ,トドマツアミメヒメハマキなど普段目にする機会が少ない蛾がいくつか得られ,選出が難しい状況でしたが,見事珍品賞に輝いたのはホシカレハの♀で、採集された方には「日本の毒蛾」が贈呈されました。珍品賞発表の後は,むし社、六本脚から提供された図鑑類の争奪じゃんけん大会も開催されました。ミーティング終了後,ホテル前で記念撮影をして一旦解散し,10時から中島秀雄先生による「幼虫観察教室」が行われ、ホテル周辺やスキー場付近の林道を厳しい日差しが照りつける中,歩いて食痕や糞などを手掛かりに幼虫を探索しました。成果としてフクラスズメ,ヒメヤママユ,ウチジロマイマイ,ヒサゴスズメの幼虫やキアシドクガの蛹が見られたり,ウスズミカレハなど幼生期の記録が多くない種も観察・採集されました。

詳細は、後日「月刊むし」書面でご確認ください。

図1.第54回みくに会 ホテル星亭にて(群馬県片品村)

 

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Last update: 17 Jul, 2025